Vol.04
日常生活での工夫
パーキンソン病と診断されもうすぐ8年。
病状が進行していく中、私自身がしている工夫や考え方をお話ししたいと思います。
まず食事について。
中2、小6、3歳の母である私の1日のスタートはオフから始まります。
主婦にとってあまりにも効率が悪すぎるスタートですよね。
私の場合、薬を飲んでオンになるまで30分程かかります。
そのため朝はパンで済ませることが多いですが、夕飯で味噌汁を作る時は朝の分まで作るようにしています。
お椀についでおけば、チンするだけなので薬の効きが悪い日でも、子供でもできます。
グラノーラの時もありますが、少し高いので毎日と言うわけにはいきませんでした。
夕飯はオンの時にたまに作り置きをしています。
ネットで調べるとレンジのみでできる調理法などもあるので、体調に合わせて選ぶといいですね。
ジスキネジアが酷いと火は危険なのでレンジがおすすめです。
私はどうしても作れない時のために、お守りとしてレトルト食品をストックしています。
食器は陶器の物もありますが、少しずつプラスチックの物に変えています。
洗っていると力が入り過ぎて何度かお皿が飛んで行ったことがあるからです。
あと、あまりにも体調が悪い時は洗う量を極力減らすため紙皿を準備しています。
食洗機も考えていますが安い物ではないし場所も必要なので、まだ購入していません。
買い物はなるべく自分の目で見て買いたい派ですが、月に2回ほどネットスーパーでまとめ買いをしています。
自分で買い物に行くといつオフが来るかと不安になり、ついでに服を見たりカフェに寄ったりできませんでした。
でもネットスーパーで食材を頼むと、買い物の時間を好きなことにあてることができます。
また頼んだ食材は玄関口まで運んできてくれるし、ポイントもつくので得した気分になります。
注意点として、パーキンソン病の薬で「衝動抑制障害」と言う副作用があり、衝動的に買い物してしまう方がいます。
実は私も心当たりがあるので、1回に使う金額を決めそれ以上の金額をプリペイドカードの中に入れないようにしています。
次に洗濯です。
以前は夜に洗濯をしていましたが、夜は薬の効きが良くないので朝洗濯するようにしました。
薬が効いていない時は干すことも難しくなるので、逆算して洗濯機を回しています。
オフの時に回し始めればオンになった時に良い感じで洗濯が終わります。
ただ洗濯物を仕分けるのは大変なので、前もって分けておいて朝は洗剤を入れて回すだけ。
洗剤は詰め替え用を使っていましたが、オフの時に詰め替えはできないしオンの時でも
「こぼさないように」
と意識するとジスキネジアが出てくるので今はジェルボールを使っています。
詰め替えていた時は、サラッとした液体ではなく少しドロっとしたタイプの物だと比較的詰め替えやすかったです。
子供達には干す時と畳む時のポイントを伝え、自分の物は自分でしてもらっています。
最後に
食事と洗濯について工夫していることや、やり方を紹介させて頂きましたが、私が一番大切にしていることをお話します。
それは「オンの時にしなければいけないことを済ませる」
という考えはやめたということです。
もちろん優先順位は考えますが、オフという辛い時間を乗り越えるには貴重なオンの時間を「自分の為に使う」必要があると気付いたからです。
今の私はしなければならないことを、どうやったらこなせるかと言うより、自分の時間をどうやったら確保できるか「オン時間を楽しむ」ための工夫に重点を置いています。